解体を待つ家
2012年 07月 05日
長い歳月とともに歩んだ人の営みの軌跡があります。
その時間と空気を、写し止めたい。
写真は今を未来に遺すものです。
これは「解体を待つ家」を撮っている長岡さんの文章です。
これから工事が始まるY邸の場合、これまでお住まいだった家を
解体し、同じ敷地に新居を造られます。私の仕事はこれから造る
家の設計ですから、既存の家の解体はスタート地点であり、これ
からが本番になります。
しかし、解体される家に興味をもつ人もいます。家には風雪に耐
えて、そこで営まれる家族の生活を見守ってきた、時の記憶が刻
まれています。それが魅力なのでしょう。
友人のプロカメラマンの長岡信也さんは、仕事とは別に作品とし
てそうした「解体を待つ家」を撮っています。Y邸を紹介して、その
撮影が今週の日曜日にありました。
さすがだなと思ったのは、家の中に入ってすぐに、家族の記録を
見つけました。私はぜんぜん気がつかなかった、背くらべの柱で、
三人の子供の成長記録です。(これは私が撮りました)
長岡さんのWebサイトの「解体を待つ家」で、撮った写真を発表
されるそうです。発表されましたらここでもご紹介します。
また「解体物件の情報をお寄せください!」と募集していますの
で、記録として残されたい方は、長岡さんにご連絡を。