確認申請
2007年 11月 30日
一方です。風邪などひかずに師走をのりきりたいものですね。
昨日は建築確認申請を出してきました。建物を建てるときに、こういう仕様で
建てますという申請をして、役所や民間の検査機関に確認してもらう訳です。
これが一昨年の姉歯による耐震偽装事件から大きく様変わりしました。検査の
厳格化のため建築基準法の一部改正が行われ、今年の6月施行されたのです。
それからというもの建築関係者は右往左往です。やたら煩雑な作業に追われ、
また審査するほうも突然の法改正にとまどい、確認審査が大幅に遅れまた審査
が通らない事態になり、社会問題になっています。
法改正の内容が偽装にたいしてあまりに過剰に反応していることが原因です。
11月に見直しの法律ができ、即日施行されましたが、それまでは主要な構造
と関係ない部分も変更が許されない状況でした。変更すれば、工事途中でも
確認申請の出し直しです。これではより良い建物を造ろうという意欲をそぐこと
になりかねないし、施主にとっても自由度が奪われかねませんでした。
故・村野藤吾という建築家は93歳で亡くなるまで現役でしたが、最後まで現場
に通い図面通りでいいのかを確認しながら指示をだしていました。それも不安
でしかたがないというふうに。巨匠といわれた人でさえこうです。
法律を厳格にするのはいいのですが、より良い建築を造るための過程をないが
しろにしようとした法律は、誰にとってもいいことではありませんね。