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2010年 02月 26日
バラガン邸
2月ももうすぐ終わりですね。そして3月。最近、街で新社会人らし
い人たちをよく見かけます。初々しい感じがとってもいいですね。

先月みてきた「ルイス・バラガン邸を訪ねる」という展示会について
HPにコラムを書いて更新しました。ここには写真を載せますので、
よろしければ合わせてご覧ください。

この住宅は1948年に完成した、メキシコが生んだ建築家の巨匠
バラガンの自邸です。凄いことに2004年にユネスコの世界遺産
に登録されました。20世紀最高の名作住宅といわれています。

玄関から、このホールを通りリビングに入ります。外界から閉じ、彫刻のような階段と切り取られた天井、金色の絵、それに時と共に移動する光。
右下にある椅子の、位置と向きが50年間変わらないというエピソードがあります。それだけ完璧に構成されている、ということでしょう。






この下の写真の住宅は、彼の最後の作品でヒラルディ邸です。
色や光を自在にあやつる彼の集大成ともいえる空間です。

食堂の一角にプールをつくり、色と光で幻想的な雰囲気を醸しだしています。メキシコの強い陽射しだからこそ、原色が合うのかもしれません。




これを設計したのは、彼が75歳のときです。現場にかよい色を
なんども塗り替えさせたようです。作品自体もそうですが、彼の
完成度を上げるための執念に、深く感動するのです。
# by cosyoken | 2010-02-26 17:35 | 建築

2010年 02月 22日
中庭のある集合住宅
春めいてきましたね。淡雪とでもいうのでしょうか、一昨日の雪も
あらかた溶けてしまいました。木々の蕾も少し大きくなったような
気がします。このまま春になればいいのですが。

先日、見知らぬ山形の若い建築家から突然メールが届きました。
以前見かけた建物の設計者が、私だとネットで偶然知ったので、
とあり感想を送ってくれたのです。嬉しいのでここでご紹介します。

「以前双葉公園周辺を散歩していた際、中庭のある集合住宅を
発見しました。その時にはほんと、名もない名建築を発見したと
思って集合住宅を散策しました。(中略)あの建物を発見したとき
には本当に興奮したんです。あぁ・美しいな、とうれしくなりました」

メールをくれた I さん、ありがとうございました。励まされます。

次の日、久しぶりに行って撮ってきました。6年経ちましたので多少汚れてはいるものの、いい味わいをだしています。中庭の木々もずいぶん成長しています。



名建築なんておこがましいですが、思いが込められていることは
確かです。木製の玄関ドアのデザインをオーナーと相談して夫々
変えたり、外壁の塗り材を左官屋さんと共に工夫したりしました。
また当時の芸工大生に鉄や陶器で手すりを造ってもらいました。

私の設計というより、工事に携わった人たちの熱い思いが建物に
込められていて、時間を経ても見る人に、何かを感じてもらえるの
だと思います。痕跡を残しながら造り続けることは、手が抜けない
ことでもあって、責任の重さや厳しさを感じます。
# by cosyoken | 2010-02-22 12:12 | 建築

2009年 12月 04日
山形家づくりの本 2010
「山形家づくりの本」の建築家特集に載せる原稿ができましたので、
もうすぐ出版ですが、その前にここでお見せします。昨年と今年に
完成した家を並べさせていただきました。

こうしてみると統一感や作風とかには無縁だな、と我ながら思います。
「家づくりは建て主ご家族と建築家の共同作業」そのままです。
建て主の夢はそれぞれ違います。その夢を大切にして、さらに私の
思いを込めて実現したといえます。

よく「建築家は作風を見て選びなさい」と本には書かれていますが、
その意味では失格かもしれません。それでもいいと思っているので
す。建て主の予算を、建築家の独りよがりで使ってはいけないと。

作風はばらばらですが、建て主と共感しあいながら、ひとつひとつ
ていねいに造っているつもりです。下の枠内をクリックして拡大する
と、大きな画面で見れますので、よろしければご覧ください。

# by cosyoken | 2009-12-04 13:22 | 建築

2009年 09月 07日
リフォーム セミナー
今朝は秋らしい青空が広がっています。木々も高いところから
色付きはじめました。セッテンバーのメロディが流れます。

昨日はビックウイングで開催された「住宅リフォームフェア」に
行って来ました。セミナーの講師として1時間ほどお話してきた
のです。タイトルは「住宅設計・間取り」です。

広い会場には多くのメーカーや電気              設備の業者さんがそれぞれ展示を             していました。その一角がセミナー              会場でした。


お話したのはリフォームの可能性についてです。「劇的ビフォー
アフター」でも分るようにアイディア次第で生活空間は驚くほど
変わります。間仕切りをとりワンルーム形式にすれば広がりが
もて、家族間のコミュニケーションも図れます。

リタイヤ後の生活を、豊かに送るためのリフォーム。第二の
ステージを豊かな空間で過ごせるためのお手伝いをしたいと
考えています。お気軽にご相談ください。


# by cosyoken | 2009-09-07 11:15 | 建築

2009年 08月 24日
バタフライスツール
選挙カーが朝から走っています。昨日の日曜番組はともかく平日の
TVでは芸能人の事件の報道ばかりです。TVの及び腰か、政府の
圧力かわかりませんが、選挙直前なのに変ですね。

昨日は東根市のS邸へ打ち合わせにお伺いしました。新生活は快適
に過ごされているご様子で、私もほっとしました。

ふと見渡すと新しい家具のなかに、バタフライスツールを見つけました。
山形市のO邸でも購入されていました。同じイスが置かれていること
に感慨深いものを感じます。

このイスは1956年に柳宗理がデザ             インし、山形の天童木工が制作して           います。あたかも蝶が飛んでいるデ          ザインなのでバタフライスツールと名前         がついています。ルーブル美術館や           ニューヨークの近代美術館などに展示        されている、イスの名品です。

シンプルながら洗練された曲線で、優美とともに格調あるデザイン
です。50年の年月を経ても、斬新な力強さを失っていません。

柳宗理は建築家ル・コルビュジェの「装飾のないところに真の装飾
がある」という概念に、大きな衝撃を受けたといいます。及ばずなが
ら私もコルビュジェの影響を受けています。

SさんもOさんも、以前から欲しかったかもしれませんが、新築時に
家に似合う家具として購入されたのでしょう。そこが私はとてもうれし
いのです。
# by cosyoken | 2009-08-24 16:28 | 建築

2009年 02月 16日
陽だまり
先週の陽気から一転、また冬に逆戻り。でもまだ2月ですからね。
あのまま春になったら、かえって温暖化の心配をしてしまいます。
今朝の雪をそんなふうに思えるのも、厳冬を過ぎたからですね。

これは昨日の東大手門の風景です。やわらかな陽射しに木々の影もまたやわらかな感じです。光りの強弱によって同じ風景でも違う印象になります。四季を感じるひとときでした。

陽だまりという美しい言葉があります。私の設計ではこの陽だまり
を大切にしています。どんなに機能的な間取りでも、リビングに光
が射さなければ居心地がいいとはいえません。

街中に建つ家の設計では、将来隣に家が建っても光だけは入る
よう工夫します。例えばトップライトです。天空だけは誰からも
邪魔はされません。寝室を1階にして2階をリビングにすることも
あります。

長い年月を経ても、周りの環境が変わっても、いつまでも陽だま
りのあるリビングであってほしいと願うからです。
# by cosyoken | 2009-02-16 11:00 | 建築

2008年 12月 01日
挑戦-原点から-
いよいよ12月に入りました。今年は原油高に世界的な金融危機
で大変な年でしたから、早く来年になって少しでも明るくなればと。

今回は先週東京で見て来た「安藤忠雄建築展」のことを書いて
みます。タイトルは「挑戦-原点から-」。彼の原点ともいえる住宅
「住吉の長屋」を実物大の模型を造り展示していました。

ポスターの写真が実写です。道路に面して幅3.5m高さ5.8mのコンクリート打放しの壁にポーチの開口だけ。大阪に行きこれを見たときはびっくりしました。私なら確実に窓をつけますね。

外界から身を閉ざし、内部に中庭という楽園を造りだす手法です。
実物大の模型に入り、室内に身をおいてそれを実感しました。

この設計から30年。いまや世界的な建築家として海外でも造り
つづけていますが、根本の姿勢は何も変わっていない、と書いて
います。

私は彼の空間の美しさ、ダイナミックに変化する空間構成がとても
好きですが、あそこまで強固な意志で貫くことはできそうにありま
せん。特に住宅の場合、建築家の作品ではないと思うからです。
それでも彼の圧倒的な創造力には、敬服するばかりですね。
# by cosyoken | 2008-12-01 12:22 | 建築

2008年 07月 17日
照明
今日も暑いですね。強い陽射しが射抜くように照りつけています。
まだ梅雨も明けてないのに、夏になったらどんだけって感じです。

今日はある住宅の照明器具を選んでいます。照明器具のデザイン
やライティングによって空間の雰囲気がまるで違ってきます。

私の場合、ダウンライトと間接照明の組み合わせをよく使います。
リビングなどは、明るさを変えられるように調光器をつけたりします。

照明を考えるとき、思い出すのは光の彫刻家といわれる米国の
現代美術家ジェームズ・タレルです。これまで新潟の光の館や
金沢21世紀美術館で彼の作品を体験してきました。

これは光の館の和室の天井です。オレンジ色に塗られた天井の中央が可動式の屋根になっていて、開けると空が見える仕組みです。夕暮れ時に青空が刻々とブルーになりやがて漆黒の闇になっていくのを感動しながら見たものです。

いつもの見慣れた風景が、演出によって、太陽と地球、大気、時間という大自然を認識できることに驚きました。


これは同じく光の館の浴室です。闇のなかで、浴槽に設置された光ファイバーが幻想的に輝いています。この施設は宿泊もできて、泊まる人は入浴ができますが、私は見学のみでした。入浴すると身体の動きによって水面の光も揺れる、という体験ができるようです。今度はぜひ宿泊して、こんな幻想的な湯に入りたいものです。



ジェームズ・タレルの作品は光や照明の可能性を教えてくれます。
光と闇を自在にあやつれる彼を尊敬するとともに、私も彼に近づき
たいと思っているのです。
# by cosyoken | 2008-07-17 16:47 | 建築

2008年 05月 08日
国立新美術館
連休も終わり昨日から仕事です。この連休は東京に行ってきました。
母の法事と父の介護です。日中は東京の街をぶらぶらと。

いくつかの展示会を見てきたのですが、そのなかでも国立新美術館の
「アーティスト・ファイル2008-現代の作家たち」が良かった。
現在の美術動向を独自の視点で切り取る、というもので、8名の作家
の作品が展示されていました。ジャンルはそれぞれ違うのですが、
共通して静かな詩情性を感じました。


























これは美術館の内部です。すごいですね、まるで宇宙船のようです。
設計は故・黒川紀章。波打つ曲面のガラス、逆三角錐の上にレスト
ラン。この構成は見ごたえがありますしパワーを感じます。若手作家
と比べ、なんて動的なのだろう。そしてあのパワフルなエネルギー。
人間として建築家として、生き切った彼に敬意を表します、合掌。
# by cosyoken | 2008-05-08 16:36 | 建築

2008年 05月 01日
共同作業
今日から五月。風薫るといいますが、爽やかな風が若葉を揺らし
ます。それに今日は連休の中日。お休みの人も多いのでしょうね、
街もなんとなくのんびりとした風情です。私は仕事ですが。

これは今朝、来る途中の公園で撮ったものです。若葉の成長が左右で違いますね。左は南、右は北。それに地面に近いほうが育ちが早くようです。一本の木なのにおもしろいですね。

先日、東根のM邸の打ち合わせで、玄関ドアのデザインを現設計
とは別に3案つくり、見てもらいました。一昨日のMさんのメールで
奥様がもともと現設計が気に入っていたので変更なしということに。

私の場合、すべてのデザインは三回の検討を経て決定になります。
基本設計、実施設計それに現場です。基本では施主の夢が先行し、
実施で具体的になります。見積りをとり、予算配分が決まるとその
範囲内でより良いデザインを考え、施主の了解を得て製作します。

施主の意向がどの段階でも反映されます。私との共同作業ですね。
こうしたことは間取りや窓の大きさ形、建具の取手までと全てです。
ですから確実に施主のためだけの家が完成するのです。

と、今回は連休中に家づくりを考えてみようかという人が、これを
を見てくれるかも、なんてちょっと意識して。
# by cosyoken | 2008-05-01 15:50 | 建築

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