建築家の日々のエッセー


by cosyoken
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庄内町 T邸 上棟式

明日から11月。車の中でよく聞くのが竹内まりやです。彼女の曲
の「人生の扉」にこんなフレーズにあります。気持ち、よく分ります。

信じられない速さで 時が過ぎ去ると 知ってしまったら
どんな小さなことも 覚えていたいと 心が言ったよ

青空が広がる先週の土曜日に、T邸の上棟式が執り行われました。
4時からなので、西日に染まりながらの式典でした。

庄内町 T邸 上棟式_c0097137_1004881.jpg

屋根の上に棟札が立てられ、棟梁が四方に酒や米をまき、大工
さんが千歳棟(せんざいとう)・万歳棟(まんざいとう)・永永棟(え
いえいとう)と声を発し、棟木を打ち固めました。永遠にこの家が
何事もなく丈夫で、という願いが込められているそうです。

庄内町 T邸 上棟式_c0097137_10275581.jpg
その後に「散餅散銭の儀」があり、Tさんが足場の上から餅や5円
玉が入った袋を、集まった子供や大人たちに撒きました。上から
餅やお金が降ってくるのですから、誰もが笑顔でそれをひろってい
ました。福をわけるという意味があるそうです。

こうした昔からの風習は案外お金がかかり、準備も大変です。それ
でも建て主のご家族にとって、家づくりの楽しい思い出として記憶に
残りますし、愛着がもてることにもつながります。昨今すたれていく
風習ですが、大切に残したいものです。
by cosyoken | 2011-10-31 11:11 | 庄内町 T邸