建築家の日々のエッセー


by cosyoken
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光象

ここ1ケ月にもなるウクライナの惨状は、戦争の悲惨さをまざまざと
見せつけます。それもたった一人の狂気のせいで、何百万人が祖国を
離れていく。こんなことがあっていいのだろうか。

宮沢賢治の「農民芸術概論」の序論にある、この一節を思い出します。
「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」

私は設計事務所とは別に、光象研究室という名称で、照明器具や野外
彫刻などを造っています。光象とは気象学で虹や蜃気楼のことをいう
言葉ですが、賢治は概論のなかで農民芸術の分野として「光象手描を
成ずれば絵画を作り 塑材によれば彫刻となる」と書いています。
ここから引用させてもらい、光象研究室という大仰な名にしたのです。

ここで私が陶芸で造った照明器具をご紹介します。ある喫茶店のカウ
ンターの上に置いた、照明を内蔵した花器です。

光象_c0097137_11030214.jpg
光象_c0097137_11030632.jpg



by cosyoken | 2022-03-29 12:55 | つれづれに