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[ 2009-03 -16 11:51 ]
2009年 03月 16日 ( 1 )
吊られ3階に運ばれます。待っているのは鳶職人たち。さっき架けら
れたばかりの梁の上を軽々と歩いています。

先週の金曜日にあったT・S邸の棟上の光景です。鳶職は高い所を
華麗に動き回ることから「現場の華」とも言われている職業です。
危険と隣り合わせ。ちょっとした気の緩みが事故につながります。
私の義弟が東京で鳶職人をやっていて、彼の結婚披露宴でのこと
です。仕事仲間に囲まれて宴もなごやかに進み、お色直しの再
登場でスポットライトをあびた新郎の衣装に会場はどよめきました。
なんと現場の作業服だったのです。司会者の「どうぞご覧ください、
仕事着は男の晴着です」。新婦をつれて歩く姿に「いいぞ男前!」
上司から「それでヘルメットがあれば今夜は夜勤だ」との掛け声。
鳶職は誇り高い男の集団と言われています。彼は人生の晴れ舞台
で職人としての誇りを披露したのです。また危険を共にしているか
らこそ生まれる仲間との信頼や連帯という絆をも披露してくれました。
T・S邸で機敏に動き回る精悍な顔立ちの鳶職人たちを見ていて、
ふと数年前の義弟の結婚式のことを思い出したのです。